青いマスカラの涙【電子書籍】[ 片岡義男 ]

   

<b>理由があろうがなかろうが、泣く時はいくらでも泣くといい</b><br><br>二人の中年女性。

46歳。

学生時代からの親友だ。

一人はピアノ弾きをしており、彼女がカクテル・ラウンジで弾いている所へもう一人が不意に、予告もなく現れたりする。

46歳。

過去も未来もある年齢だ。

そして若い頃には感じなかったであろう、不思議な現象も訪れる。

例えば涙。

夕陽を見るだけでわけのわからない衝動にかられたり、どうにも不可解な涙が流れたりすることがある。

そんな二人が再会して、世間的な親友概念を逸脱した時間もまた、やってくる。

二人は今また、いくら泣いてもいい場所を手に入れたのだ。

<br><br><b>【著者】</b><br>片岡義男<br>1939年東京生まれ。

早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。

75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。

ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。

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